成人矯正とは?

基礎知識から治療方法、期間や費用、注意点等をまとめました。
矯正治療を検討されている方は、是非ご一読ください。
矯正治療の目的

「美しさと機能性の両立」
矯正治療とは、一般的には歯並びの不正咬合(出っ歯・受け口・八重歯等)を治す治療のことをいいますが、単に見かけをきれいに並べるだけではなく、歯を中心とした咀嚼器官の機能回復をはかるものであります。
歯を適正な位置に移動することで、「自然で美しい口元」を得ることができるだけはなく、「よいかみ合わせ」ができるようになり、思いっきり笑顔になれる・おいしい食事ができる・ひいては心身全体の健康にも繋がっていくものと考えています。そして、歯並びを整ることで、歯の清掃を容易にできる環境をつくり、虫歯や歯周病の予防を図ります。
いつまでも健康な「自分の歯」で噛むことができるよう、長い将来性を考えた治療方法と言えます。
もちろん治療を始める前に、しっかりと患者さんと話し合い、適切な治療法のご提案や期間、費用の説明を行います。
矯正が必要な歯とは?
良くない歯並びや咬み合わせのことを「不正咬合(ふせいこうごう)」と言います。
不正咬合には様々な種類があり、顎顔面への機能障害の原因となったり、見た目の美しさにも悪影響となります。
写真のような歯並びが、不正咬合の代表的な例です。


不正咬合の代表例と、正常咬合の歯並びを比べて見てください。
歯並びを整ることで、虫歯、歯周病のないことはもちろん、美しく本当の健康な口腔内といえます。
歯科治療の中での矯正治療の役割
欠損した歯に対し、部分的な矯正治療を行い、理想的な位置へ残存歯を配置します。
虫歯や歯周病などで歯を失った場合、そのまま放置すると周囲の歯はあらゆる方向へ移動してしまいます。
これによって、咬み合せが悪くなり、さらには歯を失う原因となってしまいます。
欠損した部位には速やかに「欠損補綴」を施す必要がありますが、歯の移動が起こってしまった後では、十分な補綴治療が困難となります。そのため、部分的な矯正治療を行い、理想的な位置へ残存歯を配置します。
通常、他科にわたる治療を行わなければならない場合、担当医が変わったり、担当医の診療日程に合わせて来院しなければならない煩わしさがありますが、当医院では矯正治療を含め、院長が全ての治療をおこなう為、スムーズに治療を進めることができます。


左上最後方歯は、手前の歯と咬み合う歯が欠損している為、歯槽骨後方に矯正用インプラントアンカーを挿入し、後方への整直を行いました。整直の後、削合し、ブリッジの支台としました。
また、下の歯は、右下の犬歯が後方へ移動してしまい、義歯の装着に不利な為、ブラケット、ワイヤーを装着し前方への移動を行いました。

矯正装置のご案内
マルチブラケットシステム
歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる装置を接着し、ブラケットにワイヤーを結紮することで歯の移動を行います。前歯は審美性の高い透明ブラケットを使用しています。最もオーソドックスな矯正装置です。動的な矯正治療期間は、症状にもよりますが、概ね2年~2.5年が平均的です。装着してしばらくは、装置の異物感を感じますが、次第に慣れてくると不自由を感じなくなります。

インコグニート
一般的に「舌側矯正」と呼ばれるもので、ブラケットを歯の裏側に接着する為、表から装置が見えません。当院では、ドイツTOP-service社製の矯正装置「インコグニート」を使用しています。患者さんの歯型を採取してオーダーメイドで製作されます。非常に高い精度の装置が使用され、治療期間の短縮や美しい仕上がりを実現しています。装着当初の異物感は大きいですが、何よりも矯正器具が見えないことが最大の利点といえます。

インビザライン
従来法のように、歯に装着するブラケットやワイヤーを使用せず、患者さんご本人が着脱できる透明のマウスピースを使用して行う矯正治療です。
当院では、アメリカアラインテクノロジー社製「インビザライン」を使用しています。患者さんの歯型を、3D画像にデータ化しコンピューターシミュレーション上で行われた歯の移動からマウスピースを製作します。患者さんは2週間に一度のペースで新しいマウスピースに交換して歯の移動を行います。

歯列矯正の流れ
- 相談– Consultation –
歯並びやかみ合わせに関する悩みやご心配事を伺います。その後、おおまかな治療方法や使用する装置治療期間、費用などについてご説明いたします。
- 検査– Examination –
レントゲン撮影、写真撮影、歯型の採取をいたします。
- 診断– Diagnosis –
各検査結果を分析し、現在の状態を診断いたします。
また、具体的な治療の方法や装置についてご説明いたします。
- 動的治療– Treaetment –
治療計画をご理解いただいた上で、いよいよ矯正装置を装着し動的矯正治療が開始となります。おおよそ1ヶ月に1度の通院となります。
- 保定– Observation –
歯並びも整い動的治療が終了すると、装着されていた装置が撤去されます。
その後、良いかみ合わせを維持するために「保定装置」を使用していただきます。
おおよそ3~6ヶ月に1度来院していただき、口腔内の清掃も兼ねて治療後の状態を確認いたします。
費用のご案内
歯科矯正治療は、外科手術を伴う「顎変形症」や、厚生労働省の定める「先天疾患」を除き、健康保険適応外治療となります。当院では保険適応が可能な矯正治療の場合、他施設をご紹介いたします。
その他の不正咬合に対する矯正治療は、健康保険適応外治療となります。
項 目 | 備 考 | 料 金 | |
---|---|---|---|
相 談 料 | ![]() |
無 料 | |
検査・診断料 | ![]() |
37,800円 | |
マルチブラケット | ブラケットシステム | 基本技術料(装置代含む) 一期治療からの移行は、差額となります。 |
648,000円 |
舌側矯正 | インコグニート | 1,026,000円 | |
審美矯正 | インビザライン | 950,400円 | |
部分矯正 | ![]() |
162,000円〜 | |
処 置 料 | 舌側装置の場合 | 5,400円 | |
処 置 料 | 来院時いずれか | 3,240円 | |
観 察 料 | 2,160円 |
基本技術料は分割でのお支払いが可能です。詳しくはスタッフまでご相談下さい。
上記料金はすべて消費税を含む