顎関節症とは?

下記のような症状をともなうあごの状態を、
総称して「顎関節症」といいます。
- 口を大きく開けられない
- 口を開けると音がする
- 口をまっすぐ開けられない
- 口を開けるとカクッと鳴る
- 口を開けると顎が痛い
顎関節症の原因


関節が大きなストレスをうけると、関節円板が本来の位置からずれてしまうから。
口を開いたり閉じたりできるのは、左右の顎関節が動くためです。
関節の間には、「関節円板」という組織があり、顎がスムースに動くようクッションの役割をしています。
咬み合わせや、歯軋りなどによって関節が大きなストレスをうけると、関節円板は本来の位置からずれてしまいます。



顎関節症分類
- Ⅰ型 咀嚼筋障害(Masticatory muscle disorders)
- Ⅱ型 関節包・靭帯障害(Masticatory muscle disorders)
- Ⅲ型 関節円板障害(Disc disorders)
- Ⅳ型 変形性関節症(Degenerative joint disorders)
- Ⅴ型 その他(Others)【日本学関節学会: 1996】
顎関節のMRI画像

口を閉じている時の関節円板は、本来の位置からずれてしまい、下顎の関節(下顎頭)の骨の形態変化がおきています。関節円板がずれた状態が続くと、変形性関節症に進行し、下顎を動かしている「咀嚼筋」が硬直することで、筋肉痛や頭痛、開口障害を引き起こします。
下顎を動かしている筋肉を総称して「咀嚼筋」といいます。
咀嚼筋は「開口筋」と「閉口筋」の2つに大別されます。
顎関節に異常があり、普段のくいしばりや歯ぎしりが多いと
頭痛、肩こりの原因になります。

顎関節症の治療
スプリント治療
顎関節症は、かみあわせの悪さや食いしばり、歯ぎしりなどと深く関係しています。それらの要因を取り除き、下顎頭の位置を変える為に「スプリント」と呼ばれるマウスピースを装着します。
これにより、位置にずれが生じてしまった関節円板を、元の位置にもどしていきます。

ハーブスト装置
歯や歯列矯正の装置に固定して使用し顎関節症改善や成長期の矯正治療にも用います。その他、痛みや開口障害を伴う急性症状には、鎮痛剤を服用したり(薬物療法)、関節腔内洗浄などの(外科療法)などが行われる場合もあります。慢性的な頭痛や、筋痛には、頭部や頚部のマッサージも効果的です。
