小児矯正

子供の矯正歯科治療

不正咬合は成長期に始まり、そのまま放置すると
歯並びだけに留まらず、顎骨のアンバランスに発展します。

小児期に顎骨の成長や歯の生え変わりを利用し、良い永久歯列の完成を促します。
これを一期治療といいます。これに対して成長が終了し完成された顎骨の範囲内で永久歯列を整える治療、これを二期治療といいます。
一期治療では、顎骨の成長を正常に促し、スムースな永久歯への交換が達成されることを目的としています。
永久歯列が完成したとき、良好な顎骨の上下関係が実現されます。

  • 乳歯列かた永久歯列へ
  • 永久歯列はいつごろから?
  • それぞれの適正時期
  • 歯列矯正の流れ
  • 費用のご案内

乳歯列から永久歯列へ

乳歯列

とてもきれいな歯並びです。
上下顎骨のバランスは良好で、出っ歯や受け口の傾向はみられません。
大きな叢生(凸凹)もありません。
しかし、今後乳歯から永久歯への交換が始まります。
どのように変化するでしょう?

永久歯への交換時期

永久歯への交換が始まりました。
前歯では、乳歯よりも一回り大きな永久歯となりました。
スペース不足のため、重なったり傾いたりしています。
これは、乳歯よりも大きな永久歯が生えてくるためで、
隙間がないと永久歯は重なって萌出してくるかもしれません。

それにより上下で反対咬合がおきてしまいました。俗に「受け口」と呼ばれるもので片側だけ反対咬合を呈している場合も同じことが言えます。

「中学生になったら受け口がひどくなった」「顔が曲がった」など、骨格性の顎変形症となってから気付く場合も多いですが、早期の治療が必要となります。

では、どのような乳歯列が良いのでしょうか?

混合歯列

永久歯への交換が近い時期の理想的な乳歯列は、歯と歯の間が少しあいている状態です。
咬む力などにより顎骨が成長し、永久歯萌出のためのスペースが確保されています。
咬むことが少なくなったといわれる現代人では、顎骨は縮小化する傾向があり、全ての永久歯が整列することができなくなっています。

永久歯列

成長期においては、歯の生え変わりと共に、顎の骨も著しく成長します。
場合によっては上下顎骨のバランスの不正や顎骨の変形など「顎変形症」と呼ばれる状態まで発展し、成人になってから顎骨切除を伴う「外科矯正治療」の適応となる可能性があります。そのため、小児期での矯正治療は言わば「基礎作り」で、上顎骨と下顎骨のバランスや、顎骨と永久歯列のバランスをと整えることを目的としています。

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永久歯列はいつごろから?

成長期においては、歯の生え変わりと共に、顎の骨も著しく成長します。

乳歯列からはじまり永久歯と乳歯が混在する混合歯列、永久歯列へと変化していきます。
永久歯への交換が始まる6~7歳頃に不正咬合の予兆がある場合、このまま放置すると不正咬合となります。
成長期には、悪習癖等の後天的な影響を大きく受けます。歯や全身の又は精神的な影響等を考慮しながら悪い習慣はなるべく早期に排除するよう心がけなくてはなりません。小児期での矯正治療は言わば「基礎作り」で、上顎骨と下顎骨のバランスや、顎骨と永久歯列のバランスをと整えることを目的としています。

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それぞれの適正時期

「いつごろから矯正治療を始めるのがよいでしょうか?」

こんなご相談を受けることがよくあります。小児成長期の矯正治療では、成人の場合と違って適した時期があります。
しかしながら、その時期はかみ合わせの状態によって大きく異なります。
それぞれのかみ合わせの状態に応じて、矯正治療に適した時期や、治療方法などについてご紹介いたします。

出っ歯 (上顎前突・開咬)

乳歯列~混合歯列での「出っ歯」は、口腔周囲環境の影響によるものが多いと言われています。例えば、慢性鼻炎による口呼吸、舌癖、咬唇癖、指しゃぶりなど歯並びや顎の発育に悪い影響を与える習癖は排除しなければなりません。まずは、ご家庭での努力が必要ですが、困難な場合は補助器具を使用して口腔周囲環境の改善を行います。

受け口 (反対咬合)

俗に「受け口」と言われるものは、前歯の前後関係が逆になっている状態で反対咬合、下顎前突といいます。乳歯列~混合歯列期は、上顎骨、下顎骨ともに旺盛に成長する時期ですので、骨格的な不調和へと発展する可能性が高く、早期での矯正治療が必要と考えられています。
一般的には、乳歯列時期~上下前歯が永久歯に変わった頃での治療開始が推奨されます。

でこぼこ (叢生)

でこぼこ(叢生)は、歯が並ぶスペースと歯のアンバランスによって生じます。上顎、下顎ともに14本ずつの永久歯が並びます。顎骨に全ての歯が並ぶだけの大きさがない場合、成長期で顎骨を拡大することができます。前歯4本が永久歯に変わった頃に、隙間がなく重なっていたら適応となる可能性があります。

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歯列矯正の流れ

相談– Consultation –

歯並びやかみ合わせに関する悩みやご心配事を伺います。その後、おおまかな治療方法や使用する装置治療期間、
費用などについてご説明いたします。

検査– Examination –

レントゲン撮影、写真撮影、歯型の採取をいたします。

診断– Diagnosis –

各検査結果を分析し、現在の状態を診断いたします。
また、具体的な治療の方法や装置についてご説明いたします。

動的治療– Treaetment –

治療計画をご理解いただいた上で、
いよいよ矯正装置を装着し動的矯正治療が開始となります。おおよそ1ヶ月に1度の通院となります。

一時保定– Observation –

診断時に計画した問題点の改善を行った後、成長の経過観察を行います。
その間、保定装置を使用していただきます。

終了
成長が終了したと判断された場合、
二期治療へ移行するか、矯正治療を終了するかのご相談を行います。
二期治療へ
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費用のご案内

歯科矯正治療は、外科手術を伴う「顎変形症」や、厚生労働省の定める「先天疾患」を除き、健康保険適応外治療となります。当院では保険適応が可能な矯正治療の場合、他施設をご紹介いたします。

項 目 備 考 料 金
相 談 料 特になし 無 料
検査・診断料 特になし 38,500円
乳歯列期〜混合歯列期 一期治療 385,000円
二期治療 385,000円
永久歯列期 一期治療後、継続移行する場合、差額が発生 770,000円
処置料 来院時いずれか 3,300円
観 察 料 2,200円

上記料金はすべて消費税を含む